2025年4月15日
2024/2025 ABB FIAフォーミュラE世界選手権第5戦
初のマイアミE-PrixでJAGUAR TCS RACINGは惜しくもポイント獲得を逃す
■初開催となったマイアミ E-Prixにおいて、JAGUAR TCS RACINGは、惜しくもポイント獲得ならず
■ニック・キャシディはポイント争いに加わっていたものの、セーフティカーとその後のタイムペナルティが影響し15位でレースを終える
■他の2台との避けられない接触によってチャンスを失い、ミッチ・エバンスは16位でフィニッシュ
■ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで10位、チームメイトのニック・キャシディは18位
■第5戦を終えてJAGUAR TCS RACINGは、チーム・ランキングで8位、マニュファクチャラーズ・ランキングで5位
■第6戦、第7戦は、5月3日と4日(現地時間)、モナコにて歴史的なダブルヘッダー開催
2025年4月13日 、米国・マイアミ発: ABB FIAフォーミュラE世界選手権 2024/2025シーズン第5戦、マイアミE-Prixにおいて、JAGUAR TCS RACINGの2台はトラブルに見舞われ、ニック・キャシディは15位、ミッチ・エバンスは16位とポイント圏外でレースを終えました。
ホームステッド・マイアミ・スピードウェイ・サーキットにて初めて開催されたマイアミE-Prixでは、ニック・キャシディとミッチ・エバンスはそれぞれ13位と14位からスタートしました。レーススタート時にはトラブルに巻き込まれることなく両ドライバーは順調にポジションを上げ、ポイント圏内へと躍進します。
16周目、ニック・キャシディは4分間のアタックモードを発動し、「I-TYPE 7」を300kWから350kWにパワーアップさせ全輪駆動システムに切り替えます。しかし、順位を上げ始めたところでセーフティカーが出動したことにより残り1分30秒のアタックモードのアドバンテージを失い、これがレースの行方を大きく左右する結果となりました。現地時間15時にレースは再開、残りの周回数はわずか4周でニック・キャシディは8位につけていました。そのまま8位でフィニッシュしたものの、ニック・キャシディはトラックリミットの超過により5秒のタイムペナルティを受け、最終結果は15位となりました。
ミッチ・エバンスは、20周目にターン10/11のシケインでマキシミリアン・ギュンター(DS PENSKE)とジェイク・ヒューズ(MASERATI MSG RACING)の接触に巻き込まれました。2台が目の前で停止したためミッチ・エバンスは逃げ場を失い接触、このアクシデントにより再びセーフティカーが入り、さらに赤旗中断となりました。レース再開後は最後尾からの復帰となり16位でフィニッシュしました。
2024/25年ABB FIAフォーミュラE世界選手権のドライバーズ・ランキングでは、ミッチ・エバンスが10位、チームメイトのニック・キャシディが18位につけています。
シーズンの4分の1を終えてJAGUAR TCS RACINGは35ポイントを獲得しチーム・ランキングで8位に、マニュファクチャラーズ・ランキングで5位につけています。
JAGUAR TCS RACINGチーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレーのコメント:
「さまざまな要因が重なり、そのなかには私たちのコントロール下にあるものとそうでないものも含め、今日は本来の力を発揮することができませんでした。セーフティカーの導入と、赤旗中断につながるアクシデントによって、2台のマシンのレースは厳しいものとなりました。このような事態はレースにおいては起こり得ることですが、両ドライバーに少なからず影響があっただけにフラストレーションが募ります。このような思いをしたのはピットレーンにいて懸命に努力してきた我々だけではありません。しかし、進歩の兆しもあり、重要な学びもいくつか得ることができました。これらを今後のシーズンに向けていかしていきたいと思います。モナコE-Prixは我々が大好きなレースです。そして象徴的なモナコ公国の街を1日だけではなく2日間にわたって駆け抜ける、歴史的な週末となるレースを楽しみにしています。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:
「今日はポイントを狙えるポテンシャルがあり、マイアミでレースをするのはとてもエキサイティングでした。しかし、ジェイクとマックスとのアクシデントに巻き込まれてしまい、残念な結果となってしまいました。次は私にとってホームレースであるモナコです。昨年はモナコで優勝しましたが、今年も頂点を目指してさらなる努力をしていきます。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ニック・キャシディ(#37)のコメント:
「セーフティカーとペナルティで、今日はとてもフラストレーションのたまるレースでした。金曜日はマシンの感触も良く、速さもあって、レース自体は良いスタートを切ることができたのですが、必要なパフォーマンスを発揮するのに苦労しました。みんなで結果を見直し、再びモナコへと挑みます。」
ABB FIAフォーミュラE世界選手権2024/2025シーズンの第6戦、第7戦は、2025年5月3日、4日にモナコにてダブルヘッダーで開催されます。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2025年4月13日(現地時間)に発表したプレスリリースの翻訳です。
以上
エディターズ・ノート
JAGUAR TCS RACINGについて
JAGUARは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。
2024年、JAGUAR TCS RACINGがABB FIAフォーミュラEのチーム・チャンピオンシップを獲得し、JAGUARにとって1991年以来となる世界選手権制覇を達成しました。また、JAGUARはGEN3時代のフォーミュラEレーシングマシンである「I-TYPE 6」で、新設されたマニュファクチャラーズ・タイトルも獲得しました。
JAGUAR TCS RACINGのドライバーであるミッチ・エバンスとニック・キャシディは、2023/2024シーズンのドライバーズ・ランキングでそれぞれ2位と3位となり、フォーミュラEがGEN3 Evo時代へと移行するシーズン11にも、チームの一員として再び参戦します。シーズン11と12にまたがるGEN3 Evoでは、新しいパワートレインや、クオリファイセッションおよびレースの一部のフェーズで全輪駆動を採用するなど、世界唯一のネットカーボンゼロの電動レーシングマシンは、さらなる技術的進歩が見込まれています。
また、2026年にスタートするシーズン13-16のGEN4時代への継続参戦することを決定し、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への長期的なコミットメントを表明しました。
フォーミュラEは、オール電動のコンセプトだけでなく、開催地の選択においてもモータースポーツ界ではユニークな存在です。2024/2025シーズンの世界選手権では、サンパウロ、ディルイーヤ、東京、モナコなど、世界の主要都市の中心部に作られる仮設のストリートサーキットで多くのイベントが開催される予定です。また、新たな開催地としてマイアミが加わり、シーズン最終戦は再びロンドンでダブルヘッダーのレースウィークエンドとして開催される予定です。
JAGUAR TCS RACINGはフォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、モーター・ジェネレーター・ユニット、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。JAGUARは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるフォーテスキューWAEを通じてENVISION RACINGにGEN3 Evoのパワートレインを供給します。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的かつ軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバー(JLR)のフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
フォーミュラEへの参戦は、JLRが掲げる「REIMAGINE」戦略の実現に向けた最重要事項であることに変わりはありません。フォーミュラEは電気自動車による世界選手権の最高峰であり、チームは高性能が求められる環境で新しいEVテクノロジーをテストして開発することができます。チームのミッション「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」のテストベッドであり続け、そこから得られる「Race to Road(レースで得た知識や経験を市販車へ)」、そして「Road to Race(市販車からレースへ)」と相互の学びによって、JAGUARのEVの未来を切り開いていくのに寄与します。
JAGUAR TCS RACINGは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
Tata Consultancy Services (TCS)について
TCSは、56年以上にわたって数多くの世界最大規模のビジネスをデジタルに変革してきた、ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューションを提供する企業です。JLRの長年にわたる戦略的テクニカルパートナーであるTCSは、新しいテクノロジーを活用して、レースチームの電動化を促進し、レースで勝利して、より持続可能な未来を構築する活動をサポートしています。TCSはより良い未来の構築に取り組み、サーキットで得たノウハウを活用して、モビリティ・エコシステムを変革しています。タタ・グループの一員であるTCSは、世界中に61万2,000人を超えるコンサルタントを擁しています。
◆お問い合わせ先◆
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