2025年5月19日
2024/2025 ABB FIAフォーミュラE世界選手権第8戦、第9戦
東京E-PrixでJAGUAR TCS RACINGのニック・キャシディが2戦連続でポイントを獲得
■雨に見舞われた第8戦東京E-Prixで、ニック・キャシディは10 位でフィニッシュ。ファステストラップを記録し追加でポイントを獲得
■第8戦は大雨のためフォーミュラE史上初のクオリファイセッション中止に。フリープラクティス2の順位をもとにグリッドを決定
■第9戦は、ニック・キャシディが13位から7位へと順位を上げ、東京E-Prixにおいて2戦連続でポイントを獲得
■ミッチ・エバンスはクオリファイセッションでのクラッシュの影響により決勝レースは欠場
■ドライバーズ・ランキングでニック・キャシディは13位、ミッチ・エバンスは16位
■JAGUAR TCS RACINGは、チーム・ランキングで8位、マニュファクチャラーズ・ランキング4位に
■第 10 戦、第11戦は、5 月 31 日、6月1日(現地時間)に中国・上海にてダブルヘッダー開催
2025年5月17日、18日、日本・東京発: ABB FIAフォーミュラE世界選手権 2024/2025シーズン第8戦と第9戦、初のダブルヘッダーとなった東京E-Prixが東京・有明のストリートサーキットにおいて開催されました。第8戦はミッチ・エバンスが不可避な接触でリタイアとなるも、ニック・キャシディが10位でフィニッシュ、さらにファステストラップも記録し追加でポイントを獲得しました。第9戦は、ミッチ・エバンスがまたしても不運に見舞われクオリファイセッションでのクラッシュの影響で決勝レースに出場することができませんでした。ニック・キャシディは13番グリッドから順位を上げて7位でフィニッシュし、2戦連続でポイントを獲得しました。
大雨に見舞われた第 8 戦は、フォーミュラE史上初のクオリファイセッションがキャンセルとなり、フリープラクティス2の最終順位で決勝のスターティンググリッドが決定、その結果、ニック・キャシディは13番グリッド、ミッチ・エバンスは19番グリッドからの出走となります。決勝レースも雨の影響によりセーフティカー先導でスタートとなる波乱の幕開けでした。セーフティカーがでた後、ミッチ・エバンスは12位まで順位を上げていましたが、ニック・デ・フリース(MAHINDRA RACING)との接触により走行不能となり、リタイアを余儀なくされました。
ニック・キャシディは13週目に赤旗中断となった際にタイヤ交換を行い、終盤でファステストラップを記録する猛烈な追い上げをみせ11位でレースをフィニッシュしました。その後ニック・デ・フリースにタイムペナルティが課されたためポイント圏内の10位に浮上し、ファステストラップとあわせて2ポイントを獲得しました。
第9戦は、クオリファイセッションでミッチ・エバンスがクラッシュ。チームはマシンの修復に尽力しましたが、決勝レースには間に合わず残念ながら欠場となってしまいました。13番グリッドからのスタートなったニック・キャシディはレース序盤、上位グループをキープしながら走行し、18週目に4分間のアタックモードを使い5位までポジションをあげましたが、一進一退の激しい攻防を繰り広げ最終的に7位でフィニッシュし、東京でのレースを2戦連続ポイント獲得で終えました。
2024/25年ABB FIAフォーミュラE世界選手権のドライバーズ・ランキングでは、ニック・キャシディが13位、ミッチ・エバンスは16位となっています。
JAGUAR TCS RACINGは東京E-Prixのダブルヘッダーを終えてチーム・ランキングで8位に、JAGUARはマニュファクチャラーズ・ランキングで4位となっています。
JAGUAR TCS RACINGチーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレーのコメント:
「土曜日にニックがファステストラップを含む2ポイントを獲得したことはポジティブなことですが、赤旗中断後の終盤にみせていた力強いペースを考えると、残念でなりません。ミッチには、力強いペースとチームの戦略の組み合わせにより、トップ6フィニッシュの可能性もありました。
日曜日は、ニックは終盤のセーフティカー導入がなければさらに順位を上げることができたかもしれませんが、残念ながら叶いませんでした。ミッチはクオリファイセッションで非常に稀なミスをしてしまいましたが、ハードにプッシュした結果であり、それはまさに我々がドライバーに求めていることです。何より彼が無事で良かったです。当初は決勝でマシンを走らせることができると思っていましたが、時間的に間に合いませんでした。これは誰の責任でもありませんし、チームとミッチがこの困難な状況に対処してくれたことを誇りに思います。
今シーズン、『I-TYPE 7』はまだ安定した速さを発揮できていませんが、各レースから多くのことを学び、力強いパフォーマンスを発揮できるポテンシャルがあると考えています。今後は上海に移ります。昨シーズン、1-3フィニッシュという素晴らしい思い出があり、中国で巻き返しを図りたいと思います。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ニック・キャシディ(#37)のコメント:
「2戦連続ポイント圏内でフィニッシュできたことを嬉しく思います。土曜日は終盤に素晴らしいペースをみせることができ、適切なコンディションであればマシンに十分なスピードがあることを証明できたと思います。『I-TYPE 7』のパフォーマンスを最大限に引き出すために、チーム全員が全力で取り組んでいます。上海ではさらに上位を目指していきます。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:
「この週末は大変残念な結果となってしまいました。土曜日はマシンに接触による大きなダメージを受けリタイアせざるを得ませんでした。上位入賞が狙えただけに残念な結果でした。日曜日はクオリファイセッションでのアクシデントの後、チームは決勝レースに向けてマシンを準備するために全力を尽くしてくれました。その点については本当に感謝しています。上海に向けてこれから心機一転、再出発します。」
ABB FIAフォーミュラE世界選手権2024/2025シーズンの第10戦、第11戦上海 E-Prixは、2025年5月31日、6月1日に中国・上海にてダブルヘッダーで開催されます。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2025年5月17日、18日に発表したプレスリリースの翻訳です。
以上
エディターズ・ノート
JAGUAR TCS RACINGについて
JAGUARは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。
2024年、JAGUAR TCS RACINGがABB FIAフォーミュラEのチーム・チャンピオンシップを獲得し、JAGUARにとって1991年以来となる世界選手権制覇を達成しました。また、JAGUARはGEN3時代のフォーミュラEレーシングマシンである「I-TYPE 6」で、新設されたマニュファクチャラーズ・タイトルも獲得しました。
JAGUAR TCS RACINGのドライバーであるミッチ・エバンスとニック・キャシディは、2023/2024シーズンのドライバーズ・ランキングでそれぞれ2位と3位となり、フォーミュラEがGEN3 Evo時代へと移行するシーズン11にも、チームの一員として再び参戦します。シーズン11と12にまたがるGEN3 Evoでは、新しいパワートレインや、クオリファイセッションおよびレースの一部のフェーズで全輪駆動を採用するなど、世界唯一のネットカーボンゼロの電動レーシングマシンは、さらなる技術的進歩が見込まれています。
また、2026年にスタートするシーズン13-16のGEN4時代への継続参戦することを決定し、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への長期的なコミットメントを表明しました。
フォーミュラEは、オール電動のコンセプトだけでなく、開催地の選択においてもモータースポーツ界ではユニークな存在です。2024/2025シーズンの世界選手権では、サンパウロ、ディルイーヤ、東京、モナコなど、世界の主要都市の中心部に作られる仮設のストリートサーキットで多くのイベントが開催される予定です。また、新たな開催地としてマイアミが加わり、シーズン最終戦は再びロンドンでダブルヘッダーのレースウィークエンドとして開催される予定です。
JAGUAR TCS RACINGはフォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、モーター・ジェネレーター・ユニット、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。JAGUARは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるフォーテスキューWAEを通じてENVISION RACINGにGEN3 Evoのパワートレインを供給します。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的かつ軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバー(JLR)のフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
フォーミュラEへの参戦は、JLRが掲げる「REIMAGINE」戦略の実現に向けた最重要事項であることに変わりはありません。フォーミュラEは電気自動車による世界選手権の最高峰であり、チームは高性能が求められる環境で新しいEVテクノロジーをテストして開発することができます。チームのミッション「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」のテストベッドであり続け、そこから得られる「Race to Road(レースで得た知識や経験を市販車へ)」、そして「Road to Race(市販車からレースへ)」と相互の学びによって、JAGUARのEVの未来を切り開いていくのに寄与します。
JAGUAR TCS RACINGは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
Tata Consultancy Services (TCS)について
TCSは、56年以上にわたって数多くの世界最大規模のビジネスをデジタルに変革してきた、ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューションを提供する企業です。JLRの長年にわたる戦略的テクニカルパートナーであるTCSは、新しいテクノロジーを活用して、レースチームの電動化を促進し、レースで勝利して、より持続可能な未来を構築する活動をサポートしています。TCSはより良い未来の構築に取り組み、サーキットで得たノウハウを活用して、モビリティ・エコシステムを変革しています。タタ・グループの一員であるTCSは、世界中に61万2,000人を超えるコンサルタントを擁しています。
◆お問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689(9:00-18:00、土日祝日を除く)