2025年6月2日
2024/2025 ABB FIAフォーミュラE世界選手権第10戦、第11戦上海E-Prix
JAGUAR TCS RACINGのニック・キャシディがポール・トゥ・ウィンで今シーズン初勝利
■第10戦上海E-Prixで、ニック・キャシディはクオリファイセッション4位と絶好のポジションにつけるも、決勝レースでは後方のマシンに追突され最終的に21位でフィニッシュ
■ミッチ・エバンスはペナルティの影響でグリッド最後尾からのスタートとなり、最終的に20位でレースを終える
■第11戦は、FP3で最速タイムを記録したニック・キャシディがポールポジションを獲得し、決勝レースでもトップの座を譲ることなく2位に7秒以上の差をつけて優勝
■13番グリッドからスタートしたミッチ・エバンスは、決勝レースを14位で終える
■ドライバーズ・ランキングでニック・キャシディは7位に浮上、ミッチ・エバンスは18位
■JAGUAR TCS RACINGは、チーム・ランキングで8位、マニュファクチャラーズ・ランキング4位
■第12戦は、6月21日(現地時間)にインドネシア・ジャカルタにて開催
2025年5月31日、6月1日 、中国・上海発: ABB FIAフォーミュラE世界選手権 2024/2025シーズン第10戦と第11戦、上海E-Prixが上海インターナショナルサーキットにおいて開催されました。第10戦はニック・キャシディとミッチ・エバンスの両ドライバーともに苦戦を強いられポイント圏外でレースを終えましたが、続く第11戦ではニック・キャシディが圧倒的な速さをみせ、ポール・トゥ・ウィンを達成しました。
第10戦ではニック・キャシディがクオリファイセッションで力強い走りをみせ今シーズン初のデュエル進出を果たし、4番グリッドを獲得しました。しかし、決勝レースでは2周目にエドアルド・モルタラ(MAHINDRA RACING)に追突されたことで、リアタイヤがパンクしポジションダウンを余儀なくされ最終的に21位でレースを終えました。
ミッチ・エバンスは、前戦の東京で受けたマシンへのダメージ修復のためにパーツ交換の必要がありましたが、これにより複数のペナルティが課せられ最後尾の22番グリッドからのスタートとなりました。決勝レースでは10秒のストップ・アンド・ゴー・ペナルティも課され、20位でフィニッシュしました。
第11戦は、悪天候により 90 分の遅延の後、セーフティカー先導でのスタートとなります。ポールポジションからスタートしたニック・キャシディは、8 周目にレース本番がスタートすると、早めに2分間のアタックモードを発動し、後続のパスカル・ウェーレイン(TAG HEUER PORSCHE FORMULA E TEAM)に対して大きな差をつけ、その後パスカル・ウェーレインも同時に4分間のアタックモードを発動したものの、ニック・キャシディに迫ることはできませんでした。完璧なチーム戦略に支えられ、十分なエネルギーを蓄えていた「I-TYPE 7」 で、そのまま他のドライバーたちを引き離し続けたニック・キャシディは、22周目に最後の6分間アタックモードを発動した後、一度もトップの座を譲ることなく2 位以下に 7 秒以上の差をつけてチェッカーフラッグを受けました。
13番グリッドからスタートしたミッチ・エバンスは、レースを通して激しいバトルを繰り広げましたが、ポイント圏内へは届かず14位でレースを終えました。
2024/25年ABB FIAフォーミュラE世界選手権のドライバーズ・ランキングでは、ニック・キャシディが7位へと浮上し、ミッチ・エバンスは18位となっています。
JAGUAR TCS RACINGは上海E-Prixのダブルヘッダーを終えてチーム・ランキングで8位に、JAGUARはマニュファクチャラーズ・ランキングで4位となっています。
JAGUAR TCS RACINGチーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレーのコメント:
「チームをとても誇りに思います。これは全員の努力と献身的な取り組みの成果です。今シーズン、我々には素晴らしい結果を残せるポテンシャルがあるにもかかわらず、時に運に恵まれずそれが叶わないこともありました。
しかし、チームは粘り強く、信じられないほどのハードワークを続けてきたので、この結果は彼らにふさわしいものです。『I-TYPE 7』に速さがあることはわかっています。このレースのニックの結果でようやくそれをいかすことができました。今日の彼は無敵で、週末を通してあらゆるコンディションでペースを維持してきました。FP3でファステストラップ、ポールポジション、そして決勝では圧倒的な強さで1位フィニッシュ。チーム戦略の観点からも完璧なレース運びでした。このようなコンディションでの結果を出すことは、並大抵のことではありません。
ミッチの気持ちはよく分かります。昨日のペナルティで、今週末は彼にとって厳しいものになることは明らかでした。しかし、彼は懸命に戦いました。チームとして次戦のジャカルタに向けて、この課題を克服できるよう懸命に取り組んでいきます。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ニック・キャシディ(#37)のコメント:
「上海で勝利を収めることができ、本当に誇らしいです。チームは舞台裏でこの勝利のために努力をしてきてくれました。今日の勝利は自分たちのポテンシャルを最大限発揮できた結果です。
週末を通して好調を維持できたことで、レースに臨むうえで正しい判断を下す自信がもて、コース上でのペースとパフォーマンスにつながりました。シーズンを通して常に私を支え続けてくれたチームに心から感謝します。今日は最高のマシンでレースに臨むことができました。そして、最初から計画していた戦略を実行することで、トップで戦うにふさわしい実力があることを証明できました。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:
「ペナルティに加え、マシンのバランスをうまく調整できなかったため、非常にフラストレーションのたまるレースウィークエンドとなりました。レースにはこうした展開はつきものです。今は前を向いて走るしかありません。今日はニックとチームにとって素晴らしい結果となりました。マシンに十分なパフォーマンスがあることを証明できました。あとは、それを着実に発揮していくだけです。」
ABB FIAフォーミュラE世界選手権2024/2025シーズンの第12戦ジャカルタE-Prixは、2025年6月21日にインドネシア・ジャカルタで開催されます。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2025年5月31日、6月1日(現地時間)に発表したプレスリリースの翻訳です。
以上
エディターズ・ノート
JAGUAR TCS RACINGについて
JAGUARは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。
2024年、JAGUAR TCS RACINGがABB FIAフォーミュラEのチーム・チャンピオンシップを獲得し、JAGUARにとって1991年以来となる世界選手権制覇を達成しました。また、JAGUARはGEN3時代のフォーミュラEレーシングマシンである「I-TYPE 6」で、新設されたマニュファクチャラーズ・タイトルも獲得しました。
JAGUAR TCS RACINGのドライバーであるミッチ・エバンスとニック・キャシディは、2023/2024シーズンのドライバーズ・ランキングでそれぞれ2位と3位となり、フォーミュラEがGEN3 Evo時代へと移行するシーズン11にも、チームの一員として再び参戦します。シーズン11と12にまたがるGEN3 Evoでは、新しいパワートレインや、クオリファイセッションおよびレースの一部のフェーズで全輪駆動を採用するなど、世界唯一のネットカーボンゼロの電動レーシングマシンは、さらなる技術的進歩が見込まれています。
また、2026年にスタートするシーズン13-16のGEN4時代への継続参戦することを決定し、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への長期的なコミットメントを表明しました。
フォーミュラEは、オール電動のコンセプトだけでなく、開催地の選択においてもモータースポーツ界ではユニークな存在です。2024/2025シーズンの世界選手権では、サンパウロ、ディルイーヤ、東京、モナコなど、世界の主要都市の中心部に作られる仮設のストリートサーキットで多くのイベントが開催される予定です。また、新たな開催地としてマイアミが加わり、シーズン最終戦は再びロンドンでダブルヘッダーのレースウィークエンドとして開催される予定です。
JAGUAR TCS RACINGはフォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、モーター・ジェネレーター・ユニット、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。JAGUARは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるフォーテスキューWAEを通じてENVISION RACINGにGEN3 Evoのパワートレインを供給します。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的かつ軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバー(JLR)のフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
フォーミュラEへの参戦は、JLRが掲げる「REIMAGINE」戦略の実現に向けた最重要事項であることに変わりはありません。フォーミュラEは電気自動車による世界選手権の最高峰であり、チームは高性能が求められる環境で新しいEVテクノロジーをテストして開発することができます。チームのミッション「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」のテストベッドであり続け、そこから得られる「Race to Road(レースで得た知識や経験を市販車へ)」、そして「Road to Race(市販車からレースへ)」と相互の学びによって、JAGUARのEVの未来を切り開いていくのに寄与します。
JAGUAR TCS RACINGは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
Tata Consultancy Services (TCS)について
TCSは、56年以上にわたって数多くの世界最大規模のビジネスをデジタルに変革してきた、ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューションを提供する企業です。JLRの長年にわたる戦略的テクニカルパートナーであるTCSは、新しいテクノロジーを活用して、レースチームの電動化を促進し、レースで勝利して、より持続可能な未来を構築する活動をサポートしています。TCSはより良い未来の構築に取り組み、サーキットで得たノウハウを活用して、モビリティ・エコシステムを変革しています。タタ・グループの一員であるTCSは、世界中に61万2,000人を超えるコンサルタントを擁しています。
◆お問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689(9:00-18:00、土日祝日を除く)