2022年5月2日
ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE世界選手権シーズン8
第6戦 モナコ・グランプリ
ミッチ・エバンスがポールポジションのスタートから2位で表彰台を獲得
■モナコで開催されたABB FIA フォーミュラ E 世界選手権シーズン8の第6戦に出場
■ミッチ・エバンスがポールポジションからスタートし、2位で表彰台を獲得
■サム・バードは衝突によりレース序盤でリタイア
■ミッチ・エバンスはトップとわずか9ポイント差でドライバーズ・ランキング3位に浮上。サム・バードは12位
■ジャガーTCSレーシングはチーム・ランキングで3位に浮上
■第7戦、第8戦は2022年5月14日、15日(現地時間)にベルリンのテンペルホフ・サーキットにて開幕
■ジャガーTCSレーシングのエンジニアリングチームは各レース用にソフトウェアを改良・開発し、ドライバーが最高のパフォーマンスを発揮できるよう支援
2022年4月30日 モナコ公国 モンテカルロ発 : ジャガーTCSレーシングは、ABB FIA フォーミュラE世界選手権 シーズン8の第6戦に出走し、ミッチ・エバンスが自身3度目となるポールポジションを獲得し、2位でフィニッシュしました。
クオリファイ・セッションでグループBのトップに躍り出たミッチ・エバンスは、すべてのデュエルを通過して決勝に進み、1番グリッドからスタートしました。
モナコの日差しの下、ミッチ・エバンスはレース序盤の20分間、トップの座をキープしていましたが、後続車を引き離すために貴重なエネルギーを消耗し、レース後半はエネルギー回復に専念することを余儀なくされました。しかし、レース終盤は、アタックモードを駆使した戦略的なオーバーテイクで「I-TYPE 5」の速さを見せつけ、ジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)を追い抜いて2位でフィニッシュし、表彰台を獲得しました。
チームメイトのサム・バードは、0.01秒差で惜しくもクウォーターファイナル進出を逃し、13番グリッドからのスタートとなります。小さな接触によってトラックロッドが破損し、レース開始13分でリタイアという不運に見舞われました。
ドライバーズ・ランキングでは、第6戦が終わり、ミッチ・エバンスはトップとわずか9ポイント差の3位に浮上し、サム・バードは12位につけています。チーム・ランキングでは、ジャガーTCSレーシングは3位につけています。
ジャガーTCSレーシングは、2022年5月14日、15日にテンペルホフ・サーキットで開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権第シーズン8第7戦、8戦 ベルリン・グランプリに挑みます。
なお、ジャガーTCSレーシングのエンジニアリングチームは、シーズン8の世界各地のレース開催地特有のコンディションに適したキャリブレーションを提供するため、あらゆるパラメータを徹底的に最適化し、前のレースから学んだことを取り入れ、わずかな改善もすべて活用できるよう、「I-TYPE 5」に搭載しているソフトウェアを、すべてのサーキットごとに開発しています。
世界最先端のHIL(Hardware-in-the-Loop)とDIL(Driver-in-the-Loop)シミュレーターを使用して、レース間の限られた時間の中で開発をおこなっています。これまで、ディリア、メキシコ、ローマで36TB以上のデータが収集され、そこから学習したものを今回のモナコ用のソフトウェアに統合し、ドライバーが最高のパフォーマンスを発揮できるよう支援します。この反復的かつ徹底的な最適化プロセスは、フォーミュラEシーズンの最終戦であるソウルまで継続していきます。
ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパルであるジェームズ・バークレーのコメント:
「モナコでは良い1日を過ごすことができました。モナコを象徴する市街地コースでのポールポジション、そして2位で表彰台を獲得できたことを誇りに思います。ミッチはクオリファイ・セッションで完璧な走りを見せてくれました。そして、モナコでポールポジションを獲得するということには特別な思いがあります。ミッチは素晴らしいスタートを切ってレースをリードしましたが、結果、それが後続のレースカーにとって有利に働くことになってしまいました。ミッチとチームが非常に緊迫したレースをうまくコントロールして2位まで順位を挽回したことは非常に良い結果と言えます。ほんのわずかな差でデュエル進出を逃してしまったサムにとって今回のレースは難しいものになってしまいましたが、ベルリンでは強くなって戻ってきてくれると信じています。モナコでは、第3世代(Gen3)のレースカーの発表、大きなポイント獲得、そしてモナコでの表彰台と、素晴らしいことが重なった1週間となりました。」
ドライバー、ミッチ・エバンスのコメント:
「ポールポジションからスタートすることができたので、今日はどうしても勝ちたかったです。ローマでは『I-TYPE 5』の驚くべき能力を引き出すことができたので、ここモナコでも再現したいと思っていました。残念ながらエネルギー不足により優勝を勝ち取ることはできませんでしたが、それでも2位という結果は、僕にとってもチームにとっても貴重なポイントとなりました。」
ドライバー、サム・バードのコメント:
「今日はついていませんでした。残念ながら、ちょっとした接触によりトラックロッドが壊れてしまいました。モナコを離れてリセットし、ベルリンではもっと強くなって戻ってきます。」
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2022年4月30日(現地時間)に発表したプレスリリースの抄訳です。
以上
エディターズ・ノート
ジャガーTCSレーシングについて
ジャガーは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。ABB FIA フォーミュラE世界選手権のシーズン7では、チーム・ランキングで2位を獲得し、これはジャガーのフォーミュラE史上過去最高の成功となりました。
フォーミュラEは、2025年からピュアEVのラグジュアリー・ブランドとなることを目指すジャガーの現実世界におけるテストベッドです。ジャガーTCSレーシングは、ジャガー・ランドローバーの「REIMAGINE」戦略をサポートするため、新しいサステナブル(持続可能)なテクノロジーを提供し、品質における新しい基準を作り出します。
ジャガーTCSレーシングの目標は、「Reimagine Racing(レースの再構築)」であり、テスト、開発、学習、協力、共有を行い、ジャガー・ランドローバー全体へ知見を共有することで、将来の市販車開発に役立てることです。特に、フォーミュラEで培った知見と技術の移転は、ジャガー・ブランドの再構築に役立ち、フォーミュラE Gen3時代へのコミットメントと合致します。
フォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、ジャガーTCSレーシングは、モーター、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的で軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバーのフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
フォーミュラEの2021/22年シーズンは、国際自動車連盟(FIA)主催の世界選手権ステータスとなって迎える2回目のシーズンとなり、各チームにとって、「Generation 2」のレースマシンを使用する4度目の、そして最後の年となります。
各チームは、ドライバー1人につき1台、計2台のレースカーを用意し、45分間プラス1ラップのレースを戦います。
フォーミュラEは、フルバッテリー電気自動車(BEV)によるレースというコンセプトに加え、モータースポーツの世界においては開催地の選定もユニークです。選手権は世界的大都市を舞台に、特設の公道サーキットで開催され、今シーズンは、ディルイーヤ、メキシコシティ、ローマ、モナコ、ニューヨーク、ロンドンなどを転戦した後、ソウルで週末に行われるダブルヘッダーレースで最終戦を迎える予定です。
ニュージーランド出身のミッチ・エバンスは、8回の表彰台、2回の優勝、1回のポールポジション、そして177ポイントを獲得し、ドライバーズ・ランキング4位、チーム・ランキング2位でシーズン7を終え、過去最高の成功を収めました。イギリス出身のサム・バードは、チームに加入してから参戦した最初のシーズンであり、2回の優勝、3回の表彰台、1回のポールポジションを獲得し、ドライバーズ・ランキング6位という結果を残しました。
Race to Innovate
フォーミュラE世界選手権への参戦は引き続き、ジャガー・ランドローバーのグローバル戦略「REIMAGINE」の実現に向けた最重要事項です。電気自動車による唯一のチャンピオンシップであるフォーミュラE世界選手権を通して、ジャガーはハイパフォーマンスが求められる環境で新たな電気自動車テクノロジーをテストし、開発しています。レースは、「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」をブランドミッションに掲げるジャガーにとってテストベッドであり続け、電動化の未来を形作るために、レースで得た知識や経験を市販車へ(Race to Road)、そして市販車からレースへ(Road to Race)と相互に役立てることができます。それこそがジャガーが情熱を傾けて目指している未来であり、社会貢献、モビリティの変容、持続可能性、そしてお客様のためにその実現に懸命に取り組んでいます。
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