2023年6月5日
ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE世界選手権シーズン9
第10戦、第11戦ジャカルタ・グランプリ
第11戦でミッチ・エバンスが今季4度目の表彰台を獲得
■ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の第10戦、11戦は、インドネシアの首都ジャカルタにてダブルヘッダー開催
■第10戦は、ミッチ・エバンスとサム・バードともにポイント獲得ならず
■第11戦で、ミッチ・エバンスは、今シーズン4度目の表彰台を獲得
■ミッチ・エバンスがドライバーズ・ランキング4位に浮上、サム・バードは8位に
■ジャガーTCSレーシングはチーム・ランキング3位をキープ
■第12戦は2023年6月24日(現地時間)にアメリカ・ポートランドで初開催
2023年6月3日、4日 インドネシア・ジャカルタ発: ダブルヘッダーとなったABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9のジャカルタ・グランプリにおいて、ジャガーTCSレーシングは、第10戦ではミッチ・エバンスとサム・バードの両ドライバーともに苦戦を強いられましたが、翌日に行われた第11戦ではミッチ・エバンスが3位となり、今シーズン4度目の表彰台を獲得しました。
第10戦のクオリファイセッションでは、サム・バードがグループA、ミッチ・エバンスがグループBに入りましたが、両ドライバーともシャシーバランスに苦しみ、デュエルに進出することはできませんでした。ミッチ・エバンスは11番手、サム・バードは16番手グリッドに並びました。
決勝レースでは、ミッチ・エバンスは、スタート直後から順位を上げ、残り3周の時点で8番手とポイント圏内を走行していました。一方、サム・バードもまたポジションを7つ上げ、良い展開でしたが、残り3周でミスをしてしまいチームメイトのミッチ・エバンスと接触。最終的にミッチ・エバンスはリタイヤ、サム・バードは21位でフィニッシュしました。
第11戦のクオリファイセッションでは、両ドライバーともに予選グループAに入りました。ミッチ・エバンスは、最終的に1000分の1秒差というフォーミュラEの歴史に残る僅差で破れ惜しくも3番手に、サム・バードは14番手でグリッドに並びました。
決勝レースでは、サム・バードはスタート前にトラブルが発生し、残念ながらリタイヤとなりました。ミッチ・エバンスはオープニングラップでポジションをキープし、その後トップ争いを繰り広げながら、チームの見事なレース戦略もありレース後半の15周では後続を寄せつけない力強い走りを見せました。そして36周のレースを戦い抜き、最終的に表彰台に上がりました。
この結果によりミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで4位に返り咲き、サム・バードは8位につけています。ジャガーTCSレーシングは、チーム・ランキング3位をキープしています。
次戦は2023年6月24日に開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9 第12戦、アメリカ ポートランド・グランプリに挑みます。
ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパル、ジェームズ・バークレーのコメント
「厳しい週末を経て、3位表彰台を獲得できたことは大きな成果であり、チームの多大なる努力を証明するものです。我々は、週末をとおしてマシンのセットアップとタイヤマネジメントを改善するためにたゆまぬ努力をし、ミッチは予選と決勝の両方で並外れたパフォーマンスを発揮しました。このような瞬間の積み重ねがチャンピオンシップを決定づけるのです。今日のサムは残念な結果になってしまいましたが、リタイヤの技術的な要因を早急に調査します。次戦ではこの素晴らしいオール・エレクトリック・レース・シリーズをアメリカのファンにお届けできることを楽しみにしています」
ジャガーTCSレーシングドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント
「昨日のレースを終えて、トロフィーと笑顔をもって家に帰ることができ、とても安堵しています。レースではペースが上がらず、前を行くマックスやジェイクのようなエネルギーはありませんでしたが、どうにか後続を抑えて表彰台に上がることができました。初開催となる次戦のポートランド大会でレースをすることを楽しみにしています」
ジャガーTCSレーシングドライバー、サム・バード(#10)のコメント
「昨日、今日と、私にとっては難しい週末でした。今年はこれまでチームとしてとても強く、多くのレースに勝利してきましたが、この週末はマシンのセットアップに合わせることができず苦戦しました。表彰台は、チームの努力の結果であり、いくつかの明るい兆しが見えています。最高の状態でポートランドに向かえるよう、みんなで一生懸命に頑張ります」
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2023年6月4日(現地時間)に発表したプレスリリースの抄訳です。
以上
エディターズ・ノート
ジャガーTCSレーシングについて
ジャガーは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。ABB FIA フォーミュラE世界選手権シーズン8では、ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで2位となり、ジャガーTCSレーシングのフォーミュラE史上において最も成功した成績を収めました。
フォーミュラEは、2025年からピュアEVのラグジュアリー・ブランドとなることを目指すジャガーの現実世界におけるテストベッドです。ジャガーTCSレーシングの目標は、「Reimagine Racing(レースの再構築)」であり、テスト、開発、学習、協力、共有を行い、ジャガー・ランドローバー全体へ知見を共有することで、将来の市販車開発に役立てることです。特に、フォーミュラEで培った知見と技術の移転は、ジャガーブランドの再構築に役立ち、フォーミュラE Gen3時代へのコミットメントと合致します。
2023年は、世界初のネット・ゼロ・レースカーであるGen3マシンで各チームがレースに臨む最初の年になります。
フォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、ジャガーTCSレーシングは、モーター、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。ジャガーは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングを通じてエンヴィジョン・レーシングに「Gen3」のパワートレインを供給しています。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的で軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバーのフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
各チームは、ドライバー1人につき1台、計2台のレースカーを用意し、レース距離の全工程で使用します。
フォーミュラEは、フルバッテリー電気自動車(BEV)によるレースというコンセプトに加え、モータースポーツの世界においては開催地の選定もユニークです。ABB FIA フォーミュラE世界選手権 シーズン9ではメキシコシティ、ディルイーヤ、ローマなどの世界的大都市を舞台に、特設の公道サーキットで開催され、ハイデラバード、ケープタウン、サンパウロなどの新たな開催地を転戦した後、ロンドンで週末に行われるダブルヘッダーレースで最終戦を迎える予定です。
昨シーズン、ジャガーTCSレーシングは7回の表彰台、4回の優勝、1回のポールポジション、1回のファステットラップ、231ポイントの獲得でチーム・ランキング4位となり、過去最高のポイント獲得数を記録しました。ドライバーズ・ランキングではミッチ・エバンスが2位で終え、サム・バードが13位となっています。
フォーミュラE世界選手権への参戦は引き続き、ジャガー・ランドローバーのグローバル戦略「REIMAGINE」の実現に向けた最重要事項です。電気自動車による唯一のチャンピオンシップであるフォーミュラE世界選手権を通して、ジャガーはハイパフォーマンスが求められる環境で新たな電気自動車テクノロジーをテストし、開発しています。レースは、「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」をブランドミッションに掲げるジャガーにとってテストベッドであり続け、電動化の未来を形作るために、レースで得た知識や経験を市販車へ(Race to Road)、そして市販車からレースへ(Road to Race)と相互に役立てることができます。それこそがジャガーが情熱を傾けて目指している未来であり、社会貢献、モビリティの変容、持続可能性、そしてお客様のためにその実現に懸命に取り組んでいます。
ジャガーTCSレーシングは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
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