2023年6月26日
ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE世界選手権シーズン9
第12戦ポートランド・グランプリ
ミッチ・エバンスが劇的な追い上げをみせ4位入賞を果たす
■ミッチ・エバンスは、初開催となったアメリカのポートランド・グランプリで最後尾の20番グリッドからスタートとなるが、見事4位に入賞
■ミッチ・エバンスがファステストラップを記録し、「I-TYPE 6」の速さを証明
■チームメイトのサム・バードは7位でチェッカーを受けたが、レース後のタイムペナルティにより17位に順位を落としポイント圏外に
■ジャガーTCSレーシングはチーム・ランキング3位をキープ
■第13戦、14戦は、2023年7月15日と16日(現地時間)にイタリア・ローマでダブルヘッダー開催
2023年6月25日 アメリカ・ポートランド発: ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の第12戦ポートランド・グランプリにおいて、ジャガーTCSレーシングのミッチ・エバンスは、ファステストラップを記録し、4位に入賞し貴重なポイントを獲得しました。サム・バードは7位でフィニッシュするも、レース後にペナルティを受け最終的に17位でレースを終えました。
29歳の誕生日を迎えたミッチ・エバンスは、バッテリートラブルによりクオリファイ・セッションに参加できず20番グリッドからスタートとなりますが、最も効果的なオーバーテイクをするためのレース戦略である "プロトン・スタイル"を採用し、決定的なパフォーマンスで3周の間に17位から2位へとポジションを上げることに成功しました。さらに、27周目では1分11秒26というタイムを記録し、ファステストラップのタイトルを獲得しました。これにより、ミッチ・エバンスはこの日13ポイントを獲得し、チャンピオンシップ・タイトル争いが可能な4位のポジションを保持しています。
イギリス人ドライバーのサム・バードもまた、重要な場面で力強いペースを発揮してクレバーなレースを展開し、15番グリッドから出走し最終的に7位でフィニッシュしました。しかし、残念ながらマセラティMSGレーシングのマキシミリアン・ギュンターとの接触によりレース後にタイムペナルティを受け、17位へ降格となりポイント圏外になってしまいました。
なお、ジャガーパワートレインを搭載するカスタマー・チームのエンヴィジョン・レーシングは、ニック・キャシディが今シーズン3勝目をあげ、チームメイトのセバスチャン・ブエミも5位と健闘しました。
ドライバーズ・ランキングは、ミッチ・エバンスが4位をキープし、サム・バードが9位につけており、チーム・ランキングは3位を保持しています。次戦は2023年7月15日、16日に開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9 第13戦、第14戦、ダブルヘッダーとなるローマ・グランプリに挑みます。
ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパル、ジェームズ・バークレーのコメント:
「2台ともトップ10圏内でフィニッシュし、いいかたちでレースを終えられました。今朝はサーキットで停電があり、ミッチのマシンはバッテリーのトラブルに見舞われてしまいました。しかし、チームはミッチとともに20位から4位までポジションを挽回し、ファステストラップも獲得することができました。サムも素晴らしいレースをしましたが、レース中のアクシデントによってペナルティを受け、チャンピオンシップの重要なポイントを失ってしまいました。しかし、すべてのジャガーパワートレイン搭載車が好成績を収めたことはとてもポジティブな兆候であると言えます。シーズンはこの時点で信じられないほどの接戦になっており、我々は今後も攻め続けていきます。」
ジャガーTCSレーシングドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:
「とても面白い一日でした。FP2の後にトラブルが発生したため、マシンを再び準備するべくチームは素晴らしい仕事をしてくれました。しかし、残念ながら予選には進めず、最後尾からのスタートになってしまいました。レースが始まってからは、チームと僕のプランがうまくいきました。一時は2位にまでのぼりつめエネルギーも温存して表彰台も見えていました。結果は4位でしたが、よかったと思っています。チャンピオンシップを取るためには完璧なレース運びが要求されますが、自分はそのために頑張っています。次のローマが待ちきれません。」
ジャガーTCSレーシングドライバー、サム・バード(#10)のコメント:
「表彰台も狙える走りができたと思っています。『I-TYPE 6』は速かったし、とても効率的でした。レース自体もとても手ごたえがあり、8つ順位を上げて7位でフィニッシュしましたが、ペナルティによってポイント圏外に後退してしまいました。次のローマを含む残り4戦に照準を合わせていきます。」
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2023年6月25日(現地時間)に発表したプレスリリースの抄訳です。
以上
エディターズ・ノート
ジャガーTCSレーシングについて
ジャガーは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。ABB FIA フォーミュラE世界選手権シーズン8では、ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで2位となり、ジャガーTCSレーシングのフォーミュラE史上において最も成功した成績を収めました。
フォーミュラEは、2025年からピュアEVのラグジュアリー・ブランドとなることを目指すジャガーの現実世界におけるテストベッドです。ジャガーTCSレーシングの目標は、「Reimagine Racing(レースの再構築)」であり、テスト、開発、学習、協力、共有を行い、ジャガー・ランドローバー全体へ知見を共有することで、将来の市販車開発に役立てることです。特に、フォーミュラEで培った知見と技術の移転は、ジャガーブランドの再構築に役立ち、フォーミュラE Gen3時代へのコミットメントと合致します。
2023年は、世界初のネット・ゼロ・レースカーであるGen3マシンで各チームがレースに臨む最初の年になります。
フォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、ジャガーTCSレーシングは、モーター、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。ジャガーは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングを通じてエンヴィジョン・レーシングに「Gen3」のパワートレインを供給しています。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的で軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバーのフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
各チームは、ドライバー1人につき1台、計2台のレースカーを用意し、レース距離の全工程で使用します。
フォーミュラEは、フルバッテリー電気自動車(BEV)によるレースというコンセプトに加え、モータースポーツの世界においては開催地の選定もユニークです。ABB FIA フォーミュラE世界選手権 シーズン9ではメキシコシティ、ディルイーヤ、ローマなどの世界的大都市を舞台に、特設の公道サーキットで開催され、ハイデラバード、ケープタウン、サンパウロなどの新たな開催地を転戦した後、ロンドンで週末に行われるダブルヘッダーレースで最終戦を迎える予定です。
昨シーズン、ジャガーTCSレーシングは7回の表彰台、4回の優勝、1回のポールポジション、1回のファステットラップ、231ポイントの獲得でチーム・ランキング4位となり、過去最高のポイント獲得数を記録しました。ドライバーズ・ランキングではミッチ・エバンスが2位で終え、サム・バードが13位となっています。
フォーミュラE世界選手権への参戦は引き続き、ジャガー・ランドローバーのグローバル戦略「REIMAGINE」の実現に向けた最重要事項です。電気自動車による唯一のチャンピオンシップであるフォーミュラE世界選手権を通して、ジャガーはハイパフォーマンスが求められる環境で新たな電気自動車テクノロジーをテストし、開発しています。レースは、「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」をブランドミッションに掲げるジャガーにとってテストベッドであり続け、電動化の未来を形作るために、レースで得た知識や経験を市販車へ(Race to Road)、そして市販車からレースへ(Road to Race)と相互に役立てることができます。それこそがジャガーが情熱を傾けて目指している未来であり、社会貢献、モビリティの変容、持続可能性、そしてお客様のためにその実現に懸命に取り組んでいます。
ジャガーTCSレーシングは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
PR social channels:
◆お問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689(9:00-18:00、土日祝日を除く)