2023年7月18日
ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE世界選手権シーズン9
第13戦、第14戦ローマ・グランプリ
第13戦でミッチ・エバンスがファステストラップ、ポールトゥウィンで優勝
第14戦ではサム・バードが3位表彰台を獲得
■ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の第13戦、第14戦が、イタリア・ローマにてダブルヘッダー開催
■第13戦では、ジャガーTCSレーシングがスターティンググリッドのフロントロウを独占
■ミッチ・エバンスが、今季2度目のポールポジション、2度目のファステストラップ、そして今季3度目の優勝を獲得
■第14戦ではサム・バードが3位表彰台を獲得
■ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキング3位、サム・バードは9位
■ジャガーTCSレーシングはチーム・ランキング3位をキープ
■2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の最終戦は、2023年7月29日と30日(現地時間)にイギリス・ロンドンでダブルヘッダー開催
2023年7月15日、16日 イタリア・ローマ発: ダブルヘッダー開催となったABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9のローマ・グランプリにおいて、ジャガーTCSレーシングは、第13戦ではミッチ・エバンスがポールトゥウィンで今季3勝目を獲得し、翌日の第14戦では、サム・バードが3位でフィニッシュしてチームにポイントをもたらしました。
第13戦のクオリファイセッションでは、ミッチ・エバンスがグループBでトップを獲得し、サム・バードもデュエルを勝ち上がり、ジャガーのチームメイト同士が史上2度目となる、スターティンググリッドのフロントロウを独占しました。ポールポジションを獲得したミッチ・エバンスは、チャンピオンシップ争いにとって貴重な3ポイントを加算しました。
決勝レース序盤は、ミッチ・エバンスとサム・バードがローテーションを組み、堅実な戦略でトップをキープしていました。しかし、中盤にサム・バードが高速コーナーのターン6でコントロールを失いレースは赤旗中断となります。このアクシデントでサム・バードはリタイアとなり、FIAの医療チームによる診断を受けましたが、幸いにも怪我はありませんでした。
レース再開後は、ミッチ・エバンスは2番手のポジションをキープしながらトップ争いを展開します。レース終盤、サシャ・フェネストラズ(NISSAN FORMULA E TEAM)とジェイク・デニス(AVALANCHE ANDRETTI FORMULA E)と優勝争いを繰り広げ、チームの効率的な戦略が功を奏しトップに立ち、そのまま1位でフィニッシュとなりました。最終的に、ジャガーパワートレインを搭載するカスタマー・チームのエンヴィジョン・レーシングのニック・キャシディが2位となり、ジャガーのパワートレインによる1-2フィニッシュを達成しました。
第14戦のクオリファイセッションは、ミッチ・エバンスとサム・バードともに、クオリファイセッションで、デュエルを突破し、準々決勝では、この両ドライバーが昨日に続き2度目となる直接対決となります。ミッチ・エバンスは準決勝に進むも、最終的に4番グリッドに、サム・バードは5番グリッドからのスタートとなります。
決勝レース1周目、ミッチ・エバンスは3番手に浮上し、ニック・キャシディと2位争いを繰り広げるなかで、ミスを犯しクラッシュしてしまいます。チームはマシンの修復を試みるも安全上の問題からリタイアを余儀なくされました。
このアクシデントで3位に浮上したサム・バードは、24周のレースを通じて表彰台争いを展開します。チームの戦略とも相まって3位表彰台を獲得し、ジャガーTCSレーシングに重要なポイントをもたらしました。
ジャガーTCSレーシングは、ミッチ・エバンスがドライバーズ・ランキング3位、サム・バードは9位につけており、チーム・ランキングは3位を保持してトップとの差を縮めています。
次は2023年7月29日、30日に開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9 第15戦、第16戦、ダブルヘッダー開催でシーズン最終戦となるロンドン・グランプリに挑みます。
ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパル、ジェームズ・バークレーのコメント:
「ポールポジション、ファステストラップ、そしてミッチの優勝は、このハイレベルな争いのなかでまさに快挙です。史上2度目のフロントロウ独占という好スタートを切ることができ、また激しいプレッシャーのなか、ここローマでチーム通算4勝目を挙げたことにチーム全員を誇りに思います。そして、レースを中断させたアクシデントにおいてサムと他のドライバーたちが全員無事だったことが、なによりでした。そのアクシデントの後、チームは不断の努力によってマシンを修復し、翌日の14戦で表彰台を獲得することができました。サムのパフォーマンスには本当に満足していますし、素晴らしい戦略を実行したチームに感謝しています。今回のポイントは、特にチームのチャンピオンシップ争いにとって重要な意味を持つものです。ロンドンでの残り2戦、しっかりと体制を整えモチベーションを高めて臨みたいと思います。」
ジャガーTCSレーシングドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:
「まず、土曜日のレースではアクシデントに巻き込まれたドライバーたちが全員、怪我もなく無事に歩くことができ、うれしく思います。そして、13戦はドライバーとしてもチームにとっても、チャンピオンシップ争いを有利に進めることができるベストな結果でした。しかし、翌日はアクシデントに見舞われ、本当にあっという間の出来事でした。今シーズンはほとんどミスをしてこなかったですが、小さなミスで自分のレースだけでなく、ニックのレースも台無しにしてしまい、ニックとエンヴィジョン・レーシング・チームにとても申し訳なく思っています。我々はまだチーム・ランキングのトップを狙える位置につけています。ドライバーズ・ランキングでは厳しい戦いにはなるとは思いますが、ロンドンでチェッカーフラッグが振られるまで前進し続けます。」
ジャガーTCSレーシングドライバー、サム・バード(#10)のコメント:
「13戦では、わずかなオーバーステアが大きなアクシデントを招いてしまいました。幸いなことに、巻き込まれた他のドライバーと同様、私にも怪我はありませんでした。マシンの安全性が確保されていなければ、もっと大惨事になっていたかもしれません。翌日にはチームのみんなが、新しいマシンを用意してくれました。このところハードなレースが続いていましたが、チームは素晴らしいエネルギー戦略を展開してくれたおかげで、今シーズン4度目の表彰台を獲得できてホッとしています。チームのチャンピオンシップに向けてポイントを獲得するチャンスはまだ残っているので、ロンドンで全力を尽くして走ります。」
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2023年7月16日(現地時間)に発表したプレスリリースの抄訳です。
以上
エディターズ・ノート
ジャガーTCSレーシングについて
ジャガーは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。ABB FIA フォーミュラE世界選手権シーズン8では、ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで2位となり、ジャガーTCSレーシングのフォーミュラE史上において最も成功した成績を収めました。
フォーミュラEは、2025年からピュアEVのラグジュアリー・ブランドとなることを目指すジャガーの現実世界におけるテストベッドです。ジャガーTCSレーシングの目標は、「Reimagine Racing(レースの再構築)」であり、テスト、開発、学習、協力、共有を行い、ジャガー・ランドローバー全体へ知見を共有することで、将来の市販車開発に役立てることです。特に、フォーミュラEで培った知見と技術の移転は、ジャガーブランドの再構築に役立ち、フォーミュラE Gen3時代へのコミットメントと合致します。
2023年は、世界初のネット・ゼロ・レースカーであるGen3マシンで各チームがレースに臨む最初の年になります。
フォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、ジャガーTCSレーシングは、モーター、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。ジャガーは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングを通じてエンヴィジョン・レーシングに「Gen3」のパワートレインを供給しています。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的で軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバーのフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
各チームは、ドライバー1人につき1台、計2台のレースカーを用意し、レース距離の全行程で使用します。
フォーミュラEは、フルバッテリー電気自動車(BEV)によるレースというコンセプトに加え、モータースポーツの世界においては開催地の選定もユニークです。ABB FIA フォーミュラE世界選手権 シーズン9ではメキシコシティ、ディルイーヤ、ローマなどの世界的大都市を舞台に、特設の公道サーキットで開催され、ハイデラバード、ケープタウン、サンパウロなどの新たな開催地を転戦した後、ロンドンで週末に行われるダブルヘッダーレースで最終戦を迎える予定です。
昨シーズン、ジャガーTCSレーシングは7回の表彰台、4回の優勝、1回のポールポジション、1回のファステットラップ、231ポイントの獲得でチーム・ランキング4位となり、過去最高のポイント獲得数を記録しました。ドライバーズ・ランキングではミッチ・エバンスが2位で終え、サム・バードが13位となっています。
フォーミュラE世界選手権への参戦は引き続き、ジャガー・ランドローバーのグローバル戦略「REIMAGINE」の実現に向けた最重要事項です。電気自動車による唯一のチャンピオンシップであるフォーミュラE世界選手権を通して、ジャガーはハイパフォーマンスが求められる環境で新たな電気自動車テクノロジーをテストし、開発しています。レースは、「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」をブランドミッションに掲げるジャガーにとってテストベッドであり続け、電動化の未来を形作るために、レースで得た知識や経験を市販車へ(Race to Road)、そして市販車からレースへ(Road to Race)と相互に役立てることができます。それこそがジャガーが情熱を傾けて目指している未来であり、社会貢献、モビリティの変容、持続可能性、そしてお客様のためにその実現に懸命に取り組んでいます。
ジャガーTCSレーシングは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
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