■ジャガーTCSレーシングがオックスフォードシャー州キドリントンに新しいテクニカルセンター(本拠地)を開設
■最先端のイノベーションセンターは、ジャガーTCSレーシングのテクニカルパートナーであるFortescue WAEが最近開設したビル内に設置
■ABB FIAフォーミュラE世界選手権の新シーズンに向けて準備を進めるなか、この拠点はチームの公式な本拠地として機能
■ジャガーTCSレーシングおよびカスタマーチームのエンヴィジョン・レーシングのマシンに搭載するJAGUARの最先端のパワートレイン・テクノロジーは、テクニカルパートナーであるFortescue WAEがサポートする新施設で設計、開発、製造
■2025年からピュアEVのラグジュアリー・ブランドになるJAGUARは、パワートレイン全体と関連パーツを自社開発し、レースで得た知識や経験を市販車へ反映する(Race to Road)ために研究開発の機会を創出
■キドリントンの新施設は、リモートガレージオペレーションやドライバー・イン・ザ・ループ・シミュレーターといった、レーシングチームの技術開発活動の拠点となる
■本日公開されたジャガーTCSレーシングでは、特注のアートインスタレーションを通じて技術革新を紹介する没入型イベントを開催
■ジャガーTCSレーシングは、特注のアート作品の展示を通じて、革新的テクノロジーを紹介する魅力的なイベントを開催
2023年11月30日 英国キドリントン発: ジャガーTCSレーシングは、2024年シーズンのABB FIAフォーミュラE世界選手権に向けて準備を進めるなか、オックスフォードシャー州キドリントンに最近オープンした新しいFortescue WAE施設内の最先端イノベーションセンターに本拠地を移転、開設しました。
来シーズンもカスタマーチームとして参戦するエンヴィジョン・レーシングと合わせて、今後も4台のレースカーに搭載するJAGUAR製パワートレインの設計、開発、製造を続けることになります。
新施設にはHV Lab(高電圧研究所)を設置し、チームはパワートレイン・ハードウェアの2つの中核をなすコンポーネントであるモーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)とインバーターを組み立てます。また、この施設には数多くの専用スペースが設置され、その中には、JAGUARのフォーミュラEレースカーのメンテナンスや修理を行うための専用作業ベイを備えたワークショップ、メインケース、ギアボックス、サスペンション、冷却システムを組み立てるサブ・アセンブリー・ルームも設けています。
さらにこの場所は、ドライバー・イン・ザ・ループ・シミュレーターも設置しており、ドライバーのミッチ・エバンスとニック・キャシディは、2024年シーズンの舞台となる、新規および既存の都市コースのシミュレーションテストを実施することができます。
2024年のABB FIAフォーミュラE世界選手権の開催期間中、ジャガーTCSレーシングのリモートオペレーションルームはキドリントンを拠点とし、エンジニアはこの場所から、東京やシリーズの象徴となっているモナコなど、E-Prixが開催されるサーキットの現場で働くスタッフに、重要なセットアップや戦略サポートに関する情報を提供します。
フォーミュラEは、究極の環境下で最大限のパフォーマンスを発揮するための、電気自動車のハードウェアとソフトウェアの実践的なテストベッドであり続けています。ジャガーTCSレーシングは、この新拠点で世界有数のパートナーと協力しながら、フォーミュラE世界選手権で勝利を目指して革新的な最先端テクノロジーを開発しています。そして、電動パワートレイン、サステナビリティ、ソフトウェア・テクノロジーの改善に関しては、レースの世界から市販モデルへの技術移転を念頭に置いて作業を進めています。JAGUARのフォーミュラEレーシングカーからの革新と技術移転によって、JAGUARは2025年以降、ピュアEVのモダンラグジュアリーブランドとして生まれ変わります。
ジャガーTCSレーシングは新施設のオープンを記念して、特別なアートインスタレーションを通じて、革新的テクノロジーおよび最先端素材を紹介するイマージョンイベントを開催しました。
このイベントはJLRモータースポーツ担当マネージング・ディレクター兼ジャガーTCSレーシング チーム・プリンシパルのジェームズ・バークレーとFortescue WAEのCEO(最高経営責任者)である、ジュディス・ジャドソン氏によって開会され、世界選手権で優勝するレースカーに不可欠な施設、テクノロジー、献身的なチームの重要性について説明しました。
ジェームズ・バークレーは、次のように述べています。「本拠地を移転したことは、ジャガーTCSレーシングにとって重要な節目となる出来事であり、それを完璧なタイミングで実現することができました。まもなく開幕する2024年シーズンでは、私たちはポイントおよび表彰台の獲得、レースでの勝利を目指していきます。
テクニカルパートナーであるFortescue WAEとともに、この新しい施設は、我々の才能あるチームが電気自動車のモータースポーツの最高峰で成長し、将来の成功を設計するためのワールドクラスのプラットフォームを提供します。私たちがここキドリントンでレーストラック用に開発する革新的な技術は、私たちのレースで得た知識や経験を市販車へ転移する(Race to Road)という哲学を継続するものであり、将来の市販車をサポートするものです。」
ジュディス・ジャドソン氏は、次のように述べています。「新施設の開設に立ち会えたこと、そしてジャガーTCSレーシングチームとの継続的なパートナーシップを構築できたことを嬉しく思います。昨年の成功を受け、私たちは新しいシーズンに参戦することを今から楽しみにしています。私たちは、最先端の設備が整ったキドリントンの完全に新しい専用拠点で、チーム一丸となってレースカーの開発に注力していきます。」
2024年 ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、2024年1月13 日にメキシコシティで開幕します。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2023年11月30日(現地時間)に発表したプレスリリースの抄訳です。
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エディターズ・ノート
ジャガーTCSレーシングについて
JAGUARは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。
2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権では、ジャガーTCSレーシングはフォーミュラEでチーム最大のポイント獲得となる292ポイントを獲得し、準優勝に輝きました。
ミッチ・エバンスは、2023年のドライバーズ・ランキングで、フォーミュラEにおける自己最多となる197ポイントを獲得して、ランキング3位でシーズンを締めくくりました。2024年も、チームのために引き続きレースに参戦します。ニック・キャシディは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権の2024年シーズンからチームのドライバー・ラインアップに加わります。
2023年シーズンでは、すべてのチームが世界初のネットゼロレースカーであるGen3カーでレースを行いました。ジャガーTCSレーシングは、2024年も「Jaguar I-TYPE 6」でレースに参戦します。
フォーミュラEは、電動レースカーのコンセプトだけでなく、開催地の選択においてモータースポーツの世界でユニークなシリーズとなっています。2024年のチャンピオンシップは、メキシコシティ、ディルイーヤ、モナコを含む世界の主要都市の中心部にある既存のサーキットや仮設のストリートサーキットで開催され、東京や上海などの新たな会場も追加されます。シーズン最終戦の週末は、ロンドンでダブルヘッダーのレースが開催されます。
フォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、ジャガーTCSレーシングは、モーター、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。JAGUARは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングを通じてエンヴィジョン・レーシングに「Gen3」のパワートレインを供給しています。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的で軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバー(JLR)のフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
フォーミュラE世界選手権への参戦は引き続き、JLRのグローバル戦略「REIMAGINE」の実現に向けた最重要事項です。電気自動車による唯一のチャンピオンシップであるフォーミュラE世界選手権を通して、JAGUARはハイパフォーマンスが求められる環境で新たな電気自動車テクノロジーをテストし、開発しています。レースは、「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」をブランドミッションに掲げるJAGUARにとってテストベッドであり続け、電動化の未来を形作るために、レースで得た知識や経験を市販車へ(Race to Road)、そして市販車からレースへ(Road to Race)と相互に役立てることができます。それこそがJAGUARが情熱を傾けて目指している未来であり、社会貢献、モビリティの変容、持続可能性、そしてお客様のためにその実現に懸命に取り組んでいます。
ジャガーTCSレーシングは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを 使命としています。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。詳細については、
https://media.jaguarracing.com/をご覧ください。
Tata Consultancy Services (TCS)について
TCSは、55年以上にわたって数多くの世界最大規模のビジネスをデジタルに変革してきた、ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューションを提供する企業です。JLRの長年にわたる戦略的 テクニカルパートナーであるTCSは、新しいテクノロジーを活用して、レースチームの電動化を促進し、レースで勝利して、より持続可能な未来を構築する活動をサポートしています。TCSはより良い未来の構築に取り組み、サーキットで得たノウハウを活用して、モビリティ・エコシステムを変革しています。タタ・グループの一員であるTCSは、世界中に60万8,000人を超えるコンサルタントを擁しています。