2024年4月30日
JLR、フォーミュラEに対する長期的なコミットメントを発表
ジャガーTCSレーシングとともにGen4(2026年-2030年)に参戦
■JAGUARは、ファクトリー・チームであるジャガーTCSレーシングとともに、マニュファクチャラーとして、ABB FIAフォーミュラE世界選手権Gen4(第4世代)に参戦することを表明
■Gen4は2026年のシーズン13から2030年のシーズン16まで
■フォーミュラE シーズン10第8戦のモナコE-Prix前夜に発表
■ジャガーTCSレーシングは東京E-PrixでフォーミュラE参戦100戦目を迎えたが、Gen3の残りの期間とGen4を合計すると、将来的に参戦数はさらに倍増
■Gen4へのコミットメントは、JAGUARが2025年以降モダンラグジュアリーなピュアEVブランドになることを含む、JLR(ジャガー・ランドローバー)の「REIMAGINE」戦略の重要性と、「Race to Road」(レースから市販車へ)」という技術転用においてジャガーTCSレーシングが重要な役割を果たすことを裏付けるもの
■ジャガーTCSレーシングが開発し、トラック上で実証されたテクノロジーと専門知識は、JAGUARの次世代EVをサポート
2024年4月26日、モナコ発: ジャガーTCSレーシングは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への長期的なコミットメントを表明し、2026年のシーズン13から2030年のシーズン16まで続くGen4に参戦する契約を締結しました。
JLRチーフ・オブ・スタッフ兼JLRモータースポーツのチェアマンであるクリス・ソープは、次のように述べています。「JAGUARは、モダンラグジュアリーなピュアEVブランドとして生まれ変わろうとしています。今回、JLRがジャガーTCSレーシングとともにフォーミュラEのGen4への参戦を表明したことは、これまで以上にエキサイティングな時代が到来することを示しています。ジャガーTCSレーシングチームは、4万人もの当社の従業員にインスピレーション、パッション、エンゲージメントを与え、『REIMAGINE』戦略を推進する原動力となっています。また、JAGUARの次世代EVのための革新的な素材の開発をすることで、お客様に直接的なメリットをもたらすでしょう。」
JLRモータースポーツ担当マネージング・ディレクター兼ジャガーTCSレーシング・チーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレーは、モナコE-Prix前夜に行われた会見で次のようにコメントしています。「これは、ジャガーTCSレーシングにとって、そしてJAGUARにとって素晴らしいニュースです。チームとして、私たちは東京E-PrixでフォーミュラE参戦100戦目を迎えました。そして、2025年以降、ピュアEVに生まれ変わろうとしており、これ以上のタイミングはありません。
フォーミュラEのGen4に対する私たちのコミットメントは、JLR取締役会の自信を明確に示すと同時に、最高レベルのレースに参戦することの価値、レースから革新的なテクノロジーを生み出すという信念、そしてさらに重要なことに、私たちの広範囲な『REIMAGINE』戦略と完全に一致しています。
私は、EVによる最高峰のレースにおいて、これまでに成し遂げてきたことを非常に誇りに思っており、スタッフ全員が輝かしい未来へと目を向けています。10年前にまったく新しい選手権としてスタートしたFIAフォーミュラ Eは、真の世界選手権へと成長を遂げ、非常にエキサイティングな最高レベルのプロスポーツとしての地位を確立しただけでなく、ゼロエミッションのバッテリーEVテクノロジーの先駆者としての役割も果たしています。ジャガーTCSレーシングは、公道を走行する将来のお客様に利益をもたらすため、レースにおけるEVテクノロジーを急ピッチで開発しています。」
ジャガーTCS レーシングがEVレーシングマシン「JAGUAR I-TYPE 6」で実証した未来のEVテクノロジーの例として、シリコンカーバイド(SiC:炭化ケイ素)の使用と、より循環性の高いトランスミッション・フルードの開発が挙げられます。
SiC(半導体材料)は、後にテクニカル・パートナーとなるWolfspeedを通じて、2017年にジャガーTCSレーシングが初めて採用しました。同様に、JAGUARはCastrolと協力して使用済みのトランスミッション・フルードを再精製し、「I-TYPE 6」で使用することで、さらなる循環型のプロセスを開拓しました。WolfspeedのSiCとCastrol ONトランスミッション・フルードは、どちらもJAGUARの次世代EV市販車にも使用する予定です。
フォーミュラE世界選手権では、Gen1からGen3へと、テクノロジーが急速なペースで進化しており、Gen4では、EVレース・テクノロジーの劇的な変化が期待されています。ABB FIA フォーミュラE世界選手権のGen4マシンの詳細なテクニカル・スペックはまだ決定していませんが、Gen3マシン(350kWの出力、600kWの回生ブレーキ)と比較すると、出力は600kWに、回生ブレーキは700kWへと大幅に強化されます。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが 2024 年 4 月 26 日(現地時間)に発表したプレスリリースの抄訳です。
以上
エディターズ・ノート
JLRの「REIMAGINE」戦略は、デザインによるモダンラグジュアリーというサステナビリティに富んだビジョンを実現することを目標としています。
2039年までにサプライチェーン、製品、オペレーションのすべてを通じて排出ガス量実質ゼロという目標に向け、JLRは事業の変革に取り組んでいます。承認された科学的根拠に基づく目標を通じて、2030年までに事業とバリューチェーン全体で排出量を削減するためのロードマップを策定しました。この戦略の中核をなすのは、電動化です。10年以内に、「RANGE ROVER」、「DISCOVERY」、「DEFENDER」 の3つのファミリーにそれぞれフルバッテリー電気自動車(BEV)を取り揃え、ジャガーは、全ての車種がBEVとなります。
JLRは英国を拠点とする企業であり、英国に2つの主要なデザインおよびエンジニアリング拠点、3つの車両製造工場、エンジン・マニュファクチャリング・センター、バッテリー・アッセンブリー・センターを有しています。さらに中国、ブラジル、インド、オーストリア、スロバキアにも車両製造工場を展開、7つのテクノロジー拠点を有します。
JLRはタタ・サンズ傘下のタタ・モーターズ・リミテッドの100%子会社です。
◆お問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689(9:00-18:00、土日祝日を除く)
ランドローバーコール(フリーダイヤル)0120-18-5568(9:00-18:00、土日祝日を除く)