2025年1月14日
2024/2025 ABB FIAフォーミュラE世界選手権第2戦
メキシコシティE-PrixでJAGUAR TCS RACINGはポイント獲得ならず
■メキシコシティE-Prixにおいて、JAGUAR TCS RACINGは本来のパフォーマンスを発揮できずノーポイント
■ニック・キャシディは、グリッド後方から10も順位をあげ、12位でフィニッシュ
■ミッチ・エバンスは、レース序盤はポイント圏内を走行しており終盤に順位をあげるチャンスはあったが、ニコ・ミュラー(ANDRETTI FORMULA E)と接触しリタイア
■ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで2位、ニック・キャシディは20位
■JAGUAR TCS RACINGは、チーム・ランキング、マニュファクチャラーズ・ランキングでともに3位
■第3戦と第4戦は、2月14日と15日(現地時間)に、サウジアラビアのジッダで初開催
2025年1月12日、メキシコ・メキシコシティ発: ABB FIAフォーミュラE世界選手権 2024/2025シーズン第2戦、メキシコシティE-Prixにおいて、JAGUAR TCS RACINGのミッチ・エバンスはレース中のアクシデントによりリタイアを余儀なくされ、またニック・キャシディはクオリファイ・セッションのラップタイムが抹消され、さらに決勝ではセーフティカー導入で順位を落とし最終的に12位でフィニッシュし、ポイント圏外でレースを終えました。
クオリファイ・セッションのグループステージにおいて2人のドライバーは印象的なラップタイムを記録しました。しかし、ミッチ・エバンスは、デュエル準々決勝でオリバー・ローランド(NISSAN FORMULA E TEAM)に敗れました。ニック・キャシディは好タイムを記録しグループ3位となりましたが、残念ながらテクニカル違反によりラップタイムが抹消されてしまいます。
スタンドを埋め尽くしたフォーミュラEファンの前で5番グリッドに並んだミッチ・エバンスは、レース終盤での追い上げに備えて順調なレース運びをみせました。17周目には、初めてアタックモードを4分間使用し、6つポジションを上げ4位に浮上します。今シーズンよりアタックモードは50kwの追加パワーだけでなく全輪駆動にもなるため、これらを有効活用することに成功しました。
大半のマシンがアタックモードを使用し終えた後、ミッチ・エバンスは最後のブーストを残して8番手につけていました。そしてレース終盤、最後のアタックモードを発動させようとしたとき、目の前でニコ・ミュラー(ANDRETTI FORMULA E)が出力低下に見舞われ大きくスローダウンします。ミッチ・エバンスは懸命に対応しましたが、衝突を避けることはできず、このアクシデントによりポジションアップする絶好の機会を目前にしながら、リタイアを喫することになりました。
ニック・キャシディは最後尾の22位からスタートしましたが、チームとともにこの困難を乗り越えようと作戦を練っていました。27周目に最初の6分間のアタックモードを発動させましたが、不運なことにセーフティカーが導入となり、ポジションアップのチャンスはすぐに失われてしまいました。ですが、34周目に残り2分のアタックモードを使用し13位に浮上し最終的に12位でレースを終えました。
JAGUAR TCS RACINGチーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレーのコメント:
「今日は我々にとってかなり珍しい一日でした。過去23戦においてポイントのないレースは経験のなかったことです。ミッチは好位置につけておりアタックモードがまだ使用可能でエネルギーも少し残っていたのですが、前のクルマがスローダウンしたことで接触を避けることができませんでした。ニックは22番グリッドからのスタートでしたが、この位置からでは厳しいレースになることはわかっていました。いい走りで12位まで順位を上げましたが、残念ながらポイント獲得には至りませんでした。この結果をモチベーションに変え、次のジッダではしっかりとポイントを獲得していきたいと思います。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:
「5番グリッドからのスタートだったので、もっといい結果を期待していたのですが、最後のアクシデントは避けられず残念な結果になってしまいました。ニコのすぐ後ろを走っていたのですが、彼はトラブルを抱えていて突然スローダウンしてしまい、とっさに反応しようとしましたが、彼の左リアに引っかかってしまい何もできませんでした。次のジッダに向けてやるべきことがあり、準備を進めていきます。」
JAGUAR TCS RACINGドライバー、ニック・キャシディ(#37)のコメント:
「本当にフラストレーションが溜まる1日でした。チームとしては、今週末は素晴らしい進歩を遂げました。FP1 は難しいスタートでしたが、クオリファイ・セッションに向けて本当に強いマシンに仕上げてくれました。プッシュラップを 1 周こなしただけでデュエルに進出できたのは素晴らしいことでしたが、ラップタイムが取り消しになったのは本当に悔やまれます。メキシコシティはオーバーテイクが難しいコースで、後方からのスタートでは順位を上げることが難しかったです。我々はこれからジッダに向けてパフォーマンスの向上に取り組んでいきます。」
ミッチ・エバンスはドライバーズ・ランキングで2位、チームメイトのニック・キャシディは20位に、JAGUAR TCS RACINGはチーム・ランキング、マニュファクチャラーズ・ランキングで3位につけています。
ABB FIAフォーミュラE世界選手権2024/2025シーズンの第3戦、第4戦は、2025年2月14日、15日にサウジアラビアのジッダにてダブルヘッダー開催されます。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2025年1月12日(現地時間)に発表したプレスリリースの翻訳です。
以上
エディターズ・ノート
JAGUAR TCS RACINGについて
JAGUARは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIA フォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなりました。
2024年、JAGUAR TCS RACINGがABB FIAフォーミュラEのチーム・チャンピオンシップを獲得し、JAGUARにとって1991年以来となる世界選手権制覇を達成しました。また、JAGUARはGEN3時代のフォーミュラEレーシングマシンである「I-TYPE 6」で、新設されたマニュファクチャラーズ・タイトルも獲得しました。
JAGUAR TCS RACINGのドライバーであるミッチ・エバンスとニック・キャシディは、2023/2024シーズンのドライバーズ・ランキングでそれぞれ2位と3位となり、フォーミュラEがGEN3 Evo時代へと移行するシーズン11にも、チームの一員として再び参戦します。シーズン11と12にまたがるGEN3 Evoでは、新しいパワートレインや、クオリファイ・セッションおよびレースの一部のフェーズで全輪駆動を採用するなど、世界唯一のネットカーボンゼロの電動レーシングマシンは、さらなる技術的進歩が見込まれています。
また、2026年にスタートするシーズン13-16のGEN4時代への継続参戦することを決定し、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への長期的なコミットメントを表明しました。
フォーミュラEは、オール電動のコンセプトだけでなく、開催地の選択においてもモータースポーツ界ではユニークな存在です。2024/2025シーズンの世界選手権では、サンパウロ、ディルイーヤ、東京、モナコなど、世界の主要都市の中心部に作られる仮設のストリートサーキットで多くのイベントが開催される予定です。また、新たな開催地としてマイアミが加わり、シーズン最終戦は再びロンドンでダブルヘッダーのレースウィークエンドとして開催される予定です。
JAGUAR TCS RACINGはフォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、モーター・ジェネレーター・ユニット、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計しています。JAGUARは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるフォーテスキューZeroを通じてENVISION RACINGにGEN3 Evoのパワートレインを供給します。
コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっています。これにより、効率的かつ軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバー(JLR)のフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながります。
フォーミュラEへの参戦は、JLRが掲げる「REIMAGINE」戦略の実現に向けた最重要事項であることに変わりはありません。フォーミュラEは電気自動車による世界選手権の最高峰であり、チームは高性能が求められる環境で新しいEVテクノロジーをテストして開発することができます。チームのミッション「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」のテストベッドであり続け、そこから得られる「Race to Road(レースで得た知識や経験を市販車へ)」、そして「Road to Race(市販車からレースへ)」と相互の学びによって、JAGUARのEVの未来を切り開いていくのに寄与します。
JAGUAR TCS RACINGは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としています。世界初のネットゼロカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っています。
Tata Consultancy Services (TCS)について
TCSは、56年以上にわたって数多くの世界最大規模のビジネスをデジタルに変革してきた、ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューションを提供する企業です。JLRの長年にわたる戦略的テクニカルパートナーであるTCSは、新しいテクノロジーを活用して、レースチームの電動化を促進し、レースで勝利して、より持続可能な未来を構築する活動をサポートしています。TCSはより良い未来の構築に取り組み、サーキットで得たノウハウを活用して、モビリティ・エコシステムを変革しています。タタ・グループの一員であるTCSは、世界中に61万2,000人を超えるコンサルタントを擁しています。
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